断熱や免震(減災)補強のために壁や天井を剥がしていた時に露わになった2Fの床部分や屋根部分にある根太と野路板(って言うのかな?)を見て以来、その様相に魅了されてしまっていたわけですが、
それらを見せる(構造をむき出しにする)内装デザインにすることは、我が家の場合はとても現実的ではありませんでした。
そんな状況にも関わらず設計士さんに無理を言って検討をしてもらっていた天井デザイン。
今回は、それらの要望をデザインとして形にしていただいた時の経過と共に、記録写真を載せておきたいと思います。
経緯はこちら↓
一部のみ残す
まず最初に結論です。
天井の構造部分をすべて見せることは難しいため、一部のみ見せることで要望を実現していただきました。
その“一部”というのは、2階があるエリアの、2階の床の構造部分です。
アンダーラインを引いてドヤァ感をだしていますが、ちょっと言葉だけでは意味がわからないですよね。笑
ということで、設計士さんからご提案をいただいた際のメモがこちら。
基本的には天井を作り、この部分のみをむき出しにすることで要望を満たすひとクセあるデザインになると思うのでいかがでしょうか、というご提案をいただいたわけです。
そんな天井、見たことがなくて面白い!やりましょう!
というのが素直な意見で、即決でした。笑
(この時点では妻へ、わがままを通しました。→ 完成後は気に入ってくれてます。)
むき出しの構造にすることについてはもちろん問題点もありますし、多くの場合、その問題点をクリアできないために実現が難しいだろうと思います。
というか設計士さん的にはおすすめしないと思います。
ではどんな問題があるのか。ちょっと書いてみます。
問題点①:断熱ができない
前述の通り、この部分のすぐ上は2F和室の床です。和室なので畳です。
写真で見える野路板に2階の畳が乗っかっている状況です。
つまりは1階と2階との間にはわずか数十ミリの板があるだけなので、断熱もクソもありません。
ちょっと汚い言葉になってしまいすみません。
…まぁ、隙間がないので断熱材を入れることができないということですね。
問題点②:遮音ができない
問題点①とまったく同じ理由です。
2階の声や音は1階へすべてダダ漏れです。断熱材って遮音の効果もあるんだなぁと実感しています。
問題点③:2階床が抜けたらそのまま落下の恐れがある
もう見出しの通りです。
床が抜けるなんてことは普通ならまずないのですが、古い家です。経年によるダメージはきっとあるでしょう。
2階でダンス…とまではいかなくても、ぴょんぴょんと飛び跳ねなんてしたらダメージがより一層蓄積されることもあるかもしれません。
そんな時、万一床が抜けてしまったら…
考えると恐ろしいですね。
あ、飛び跳ねるのは僕ではなくて子供ですよ。
問題点に対する考え
記していて思いましたが、なかなかな問題点ですね。笑
でも、そんな問題点を把握した上でも、むき出し構造を取り入れることを譲りませんでした。
理由は、なんかしっくりくるから。これはもう直感です。
自分は優柔不断気味なのでこういう直感に見舞われることは珍しく、そういったときにはその直感を大切にするというのを信条としてたりします。
なので自分の直感に従ったというのが大きな理由です。
あと、機能的なことでいうと、一部だけでも天井が高いと、部屋を広く感じらる…というか圧迫感が和らぎそうだなぁと。
なにぶん狭い家なので…
とはいえ、問題点とはきちんと向き合わないとなりません。
ということで問題点に対しての僕の考えを書いておきたいと思います。
時がきたら直せば良い
はい、この見出しの通り、必要に応じて修繕や改修をしたら良いじゃんというのが問題点に対する僕の考えです。
というのも、このむき出し構造にする部分の上部、つまりは2階の和室なんですが、この時点で当分使う予定が無かったんですよね。(現在、住み始めて1年と少したちましたが2階和室は常用はしていません。)
使う予定がないので音がダダ漏れる心配は現状必要ないですし、
使う予定が無いのでいきなり抜け落ちる心配もありません。重いものを置いておかなければですが。
断熱効果が薄れる…という点は未知数ですが、あまりにも非効率だったらその時塞げば良いよね、というスタンスでした。
それよりも“必要な時がきたら手を加えることができる部分”を問題点として潰してしまうことで、見た目的な満足度が下がってしまうことの方が嫌でした。
きっと構造を見せない作りにしてしまっていたら、天井を見上げるたびに悔しさをにじませていたに違いありません。
なので、「直感に従い、問題が起きたら都度改善をすると決めることで引き渡し時の満足度を補填する」という結論に至りました。
…と、それらしい理由を述べましたが、聡明な読者の皆様ならおわかりの通りただのワガママです。笑
工事の経過と更なる提案
前置きが長くなってしまいましたが、工事の経過の写真を載せていきますね。
尚、工事を進めるにあたって、構造がむき出しなため、2階を歩く等の振動によってホコリが落ちてくる可能性があるという懸念に遭遇しました。
それをカバーするナイスなご提案をいただいて実装をしたので、そちらも併せて記しておこうと思います。
断熱材と組木
ということでこちらが天井に新たに組木をして断熱材をいれたところ。
手を加えていない色の濃いところが構造をむき出しにするところです。
いただいたナイスなご提案、というのが以下の部分。
実はこの段を追加した部分の直下は、キッチンの流し台が設置される場所なんですね。
むき出しの構造にするとは決めたものの、
「キッチンの上からホコリが落ちてきたら結構なストレスになりますよねぇ…」と半ば諦めかけていた時にいただいた提案がこちらで、上の写真のように段差を設けることで、広さを感じられるような抜き天井感を残しつつも落ちてくるホコリ問題はカバーできるというもの。
説明が下手くそすぎてイマイチ伝わらないかもしれませんが、見事に要望と懸念とをクリアしていただいたのでした。
しかも、より一層面白みのあるデザインとなって、今でもとても気に入っている箇所となりました。
合板で塞がれると完成が見えてくる
合板で塞がれるとこんな具合です。
少しでも広さを感じられるような抜き天井風の構造を見せたデザイン。
やっぱり一部でも天井の高い部分があると、圧迫感が和らいでとても良いなぁと感じています。
ツギハギのような新旧折衷感にもヨダレが止まりません。
住んでみて不具合があったら、その時に改修することも視野にいれつつ、その日まではこのルックスを愛でていきたいと思ってます。
…それにしてもこのひとクセある様相は、長々と文書を記すよりも最後の2枚の写真を掲示するだけで良かったのかもしれませんね。笑
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